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ガイアの復讐

ガイアの復讐ガイアの復讐
(2006/10)
ジェームズ ラブロック秋元 勇巳

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読書の秋ってことで、図書館に入り浸って本を物色していた所、ジェームズ・ラブロックって名前が突然目に止まって衝動借りしてきました。

どこかで聞いたことのある名前だなぁ~と思っていたら、どうやらガイア理論(発表当初はガイア仮説)を提唱した生理物理学者であり、電子捕獲検出器(地球環境に影響を及ぼす成分を検出する分析器)を開発した技術者でもあり、医学博士でもあるかなり有名な方のようです。

私はまだ未見ですが、龍村仁監督の『ガイアシンフォニー(地球交響曲)第4番』にも出演しているそうで。


ガイア理論というのは、地球はただの岩やマグマのかたまりではなく、人間と同じように全体でひとつの生命体のように成り立っていて、温度や組成を常に快適な状態になるように自己調節する機能があるということを、実際のデータとコンピューターを使った結果導き出された理論で、ラブロックさんは自身を「地球の臨床医」と言ってます。

彼の説明によると、今の地球は人間によって熱を上げられている状態であって、しかも、本来備わっているはずの冷却システムが、人間によって傷つけられすぎたために働かなくなっているのだそう。つまり、人間に散々痛めつけられて再生能力が低下している所を、さらに熱さ攻めで2重に傷つけられている状態。これはまさに拷問です

そういえば、ついこの間テレビで永久凍土が溶け出している映像を見ましたケド・・・永久凍土が溶けることで、中に閉じ込められていたメタンガスが噴出していて・・・メタンガスは二酸化炭素よりも早くの約24倍の温室効果があるそうなので、今後は予想速度を遥かに上回る速さでますます地球が熱くなっていくんでしょうね・・・)

地球の温度調節機能に大きく貢献している海の藻類たちは、二酸化炭素濃度が約500ppmでそのほとんどが死んでしまうそうなんですが・・・

去年の世界平均の二酸化炭素濃度は381.2ppmだそうで(温室効果ガス世界資料センター[WDCGG]解析 2006年)・・・この速度からいくと、今頃は400ppm近くに上がっているんだろうか・・・。

500ppmまで、あと少しです・・・

そして500ppmになってしまうのは、今人間が何をした所でもう避けようのない事態なので、海が死んでしまうことを想定した対応策を講じるのが今必要なのだそう。

他にも熱帯雨林の消滅、急激な温度変化、異常気象による災害の多発、水位の上昇、伝染病の拡大など・・・すべてが連鎖するように起こってくる可能性が高いそう。

これから熱い状態に地球が安定してしまうと、今後20万年以上、灼熱の状態が続く可能性もあるとのこと。

よく地球温暖化の話をすると、地球温暖化では地球自体が死ぬ訳ではないってことを知らない人が多くてビックリしますけど、今まで長い間、地球は色々な試練に会いつつもそれを乗り越えてきたし、今度の温暖化も地球にとっては今までの歴史の中から見ればかなり異常だけど、死ぬほどには重症ではないみたい。

ただ、このままだと地球に住むさらに多くの生き物達が、多くの人間と道連れに滅んでしまうだろうし、地球を傷つけたその責任は滅びなかったとしても滅んだとしても、今後一生を掛けて人間が償っていかなければいけないということです



大まかにこの本の趣旨をまとめるとこんな感じかと。

●地球と人間はひとつのものであり、地球は人間のための物資ではないことをしっかりわきまえること。人間は自分達のことではなく、地球全体の健康を第一に考えてもっと謙虚に生きるべき。

●原子力を使い電気で生活する。私達にはもう僅かしか時間がないので、廃棄物が少なく温室効果ガスも出ない安全な原子力に頼るべき。そして、人々の間に巣食う原子力への恐怖のイメージは妄想でしかないこと。信頼できるデータを元に判断するべき。

●これからどうしていけばいいのか?
「持続可能な開発」は完全に破滅行為、早急に「持続可能な撤退」を目指すこと。
[改善策]
・宇宙空間に太陽の光をさえぎる日よけを設置
・海上に人工的な雲を作り光をさえぎる
・成層圏への粒子(エアロゾル)投入→太陽光をさえぎる役目
・二酸化炭素の除去
・合成食品の生産と農産地の縮小
・飛行機ではなく船と飛行船での旅
・低エネルギーな時間の過ごし方    etc・・・。

●政治家、環境保護主義者の過ちから学ぶ→恐怖に惑わされず信頼できる情報を元に行動すべき。

★何でも信じ込むのでなく、実際のデータを元に判断することの必要性。地球のためにやったことがかえって逆効果になることが多いことを十分に注意すること。



読む前から、「これからの改善策」って所が気になってたんですけど、読んで呆然としました・・・(*_* )

まず、地球の自己調整機能を取り戻させるために、人間が土をえぐりまくって作った農作地や牧草地を減少させて森林を増やすことが書いてあって・・・そうすると食べ物がなくなりますよね。そこで、人口の多すぎる人間は色々と自主規制しなければならない訳ですが、この対応策として合成食物を作るのだそうです。

つまり、カロリーメイトみたいなバーを空気とか排気ガスとかから合成して作って、それを毎日3食食べると。単純な糖類とかアミノ酸とかから出来てるんだろうけど、きっとイチゴ味とか、ジンギスカン味とか、動物型とかハート型とか・・・いろいろあって、それを皿に彩りよく盛ってか直接袋からかは分からないけど、もりもり食べるんでしょう・・・。

なんだかコレ、完全にSFの世界ですよ
弐瓶勉の「BLAME!」思い出しました
でも、SFは常に未来を作り出してきましたし・・・ちょっと憧れるかもww

あと、大胆な対応策として、太陽と地球の中間地点の無重力空間に、日よけを設置するってのもありました。これは折りたたみ式で簡単に設置できるそうで、先進国の技術と国際的な同意さえあれば実際に設置可能な感じですが・・・これは日本かアメリカなら出来そうですよね?是非早急に議論して作って設置していただきたいものです。


でも、一番早く取り組まなきゃいけないのは、自分達の危うい立場を理解して謙虚になること、ガンの恐怖に怯えるのではなくて地球規模の災害という目前に迫った問題と戦わなければいけない現実を把握する、という意識改革だ、というようなことをラブロックさんは言っています。

そのためにも是非、この本をたくさんの方に読んでもらいたいですね。
そんなに読みづらい本でもないし。

地下鉄のメトロ文庫にでも大量に置いてこようかなww

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THEME:オススメ本!! | GENRE:本・雑誌

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